AIに腹が立った日、人間の「クセ」が見えてきました。
はじめに
「私、チャッピー(ChatGPT)と絶交したんです。」
同僚の保健師が真顔でそう言ったとき、思わず笑ってしまいました。理由を聞くと、「何度かやり取りしていたら、勝手に私の性格を決めつけられたから」とのこと。
でも、話を聞きながらふと思いました。腹を立てている相手は、人間ではありません。ただ計算して言葉を並べているだけのAIです。それなのに、どうして僕たちはここまで心を動かされるのでしょう。
今年で還暦を迎える、現役保健師の僕。今回は、人間のちょっと不器用な心と、新しい道具との「ほどよい距離感」について、お話ししてみようと思います。
1. AIと絶交した理由は、意外と人間らしかった
かねてから同僚には「AIは少しずつでも触っておいた方がいいよ」と勧めていて、彼女もようやく試し始めてくれていたところでした。
それなのに、突然の「絶交宣言」。どうやら、AIから遠回しに「あなたはこういう人ですよね」と言われたように感じて、「何も知らないくせに!」とカチンときてしまったのだそうです。
みけにゃん:「いきなり自分の性格を決めつけられたら、みけにゃんもムカッとしちゃうにゃ!機械のくせに生意気にゃ〜!」
シロ君:「相手は感情を持たず、ただ確率で言葉を計算しているだけなのです。それでも、テキストの羅列から人間が勝手に『不快だ』と意味づけしてしまうのは、不思議なものですね。」
ははは、そうだよね。
頭では「ただの計算プログラムだ」と分かっていても、僕たち人間は、画面に並んだ文字を読むと、過去の自分の経験と照らし合わせて勝手に相手の像を作り上げてしまうんですよね。
彼女には「相手は感情もないし責任も持たないんだから、言葉に煽られてイライラしちゃうのは、ちょっともったいないよね」と伝えました。「あ、そうですよね」と笑っていましたが、人間って本当に、読んだ言葉に操作されやすい生き物なんだなと実感しました。
2. 松屋で見えた「変わりたくない脳」の正体
AIなどの新しいツールへの向き合い方を見ていると、「人間の性質」がよく見えてきて面白いなと思います。
■ 馴染みの牛丼屋で起きていること
たとえば、僕がよく行く松屋。スマホから頼める便利なモバイルオーダーがあるのに、周りを見渡すと使っている人はだいたい3割くらいです。残りの7割の人は、どう見ても「しょっちゅう来ている常連のおじさん」なのに、やっぱり頑なにいつもの券売機に並んでいるんですよね。
「モバイルオーダーの方が絶対ラクなのに」と思う反面、その気持ち、痛いほどよく分かるんです。
新しいことを覚えたり、設定したりするのはエネルギーが要ります。
人間は本能的に、労力がかかることや新しい変化を忌避して、「いつもの安全なやり方」を選ぼうとする生き物なんですよね。
30年近く公務員として働いてきた僕自身も、安全で労力のかからない方法をとるという保守的な感覚は、身体の芯まで染み付いていますから(笑)。
AIを「使えない」「面倒くさい」と遠ざけてしまうのも、AIの性能云々ではなく、単に「人間の脳が省エネしようとしている」だけなんだろうな、と思うのです。
3. AIは便利かより、「距離感」が大事でした
新しい道具が出てきたとき、「完璧に使いこなさなきゃ!」と意気込むと疲れてしまいますし、「こんなの使えない!」と怒って絶交してしまうのも、もったいないですよね。
大切なのは、「30%くらいの余白」を持った距離感です。
相手はただの便利な道具。間違ったことを言ったり、トンチンカンな答えを出してきたりしても、「まあ、機械だしな」と笑って受け流す。
自分がラクになる部分、たとえば壁打ち相手としてだけ「ほどよく」付き合えれば、それで十分なんだと思います。
■ 今日から始める、たった1つのアクション
👉 「AIに対して、あえて大雑把な質問をして、トンチンカンな答えを笑って許してみる」 (完璧な答えを求めず、「なんだ、ただの機械じゃないか」と実感することで、心に無駄な波風を立てない距離感が掴めます)
■ あとがき
あなたはAIを使っていて、イラッと腹が立ったことはありますか?逆に「このポンコツ具合が可愛いな」「ここは助かったな」という体験でも大歓迎です。
同じ時代を生きる皆さんが、新しい道具とどう向き合っているのか、とても興味があります。よかったら、ぜひコメント欄で教えてくださいね。
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今日から僕は少しお休みに入りますが、皆さんもどうか、無理せず自分のペースで、ほどよくご機嫌にお過ごしください。
ネコケン
著者プロフィール
ネコケン|人生に30%の余白を作るデザイナー 30年の保健師キャリアを経て、2026年に還暦を迎える現役リーダー。完璧主義の疲弊を乗り越え「AI×最新技術」で自分らしい第2の人生をデザイン中。ワクワク担当の「みけにゃん」と、哲学担当の「シロ君」と共に、心と生活を軽やかにするヒントを届けます。#50代 #ライフシフト



ただの計算結果にすぎないテキストに対して、勝手に背景を想像して感情を揺さぶられてしまう同僚の方のお話にすごく納得しました。相手がプログラムだと頭では分かっていても、文章から相手の意図を汲み取ろうとしてしまうのは、人間ならではの面白い性質ですね。